それでおいらは思うのさ。

もう少しちゃんとできた気がする。「パッチギ!」なんですけど。
例えば、あの主人公が川を越えてキョンジャに会いに行く場面あるじゃないですか。あれ、あの映画的にかなり重要な場面だと思うんですよ。「イムジン河」のこちら側と向こう側は違うんだよ、って見る側に植えつけておいて、キョンジャに惹かれて主人公が河を渡る。で、主人公ばかり映されて「はぁ?」という疑問ばかりわいたんですが、このときのキョンジャの表情こそ見たかったよなあ、と。河を渡って欲しい/欲しくないの複雑な表情を(していたはず)新進女優はどう演じるかとか見てみたかったのになあ。いや、まあそれ以前にそっちの表情がないだけでかなり薄っぺらいシーンになるんですけど。顔は同じでも明らかに違う2つの民族を取り上げたものなので、やっぱり中途半端に描かれるとやっぱり「片一方の自慰行為」としか見ることが出来ないのではないかと思います。最後もぺらっぺらでどこで感動すればいいの? とか思った。「イムジン河」を歌わせるくだりとかは別にいいんですけど、本当にそれを聞いてみんな納得しちゃうの? キョンジャは本当に日本人が好きなんですねふぁっきんと。ではいはい子供生まれたおめでとうとか言ってみんな泣いちゃうんでしょうか。きき湯入ってないでもうちょっとなんとかしよう、なんとかできる映画だよ、と思った。