種も何もなくなってしまった土から、なんとかようやく芽を生やさせたぐらいの僕の自信をいざ秤にかけようとしたら、自尊心がそれを止めた。「どん底から這い上がってようやくここまで育ててきた自信じゃないか! それを君はみすみす捨てようとする気なのかい?」僕は言った。「少しでも近づいておきたいところがあるんだ。そこまでの距離を測るためにあえて自信を秤にかけることが必要なんだよ」
みたいな葛藤を繰り広げてきたら、知らない関西人が話しかけてきて適当に世間話をして帰っていった。そんなに切羽詰った顔をしていたのだろうか、俺。何にせよ、感じるところがあって話しかけてきてくれたのだろう。実際、なんかそれで楽になった。嬉しかったよ。
何が言いたいのかわからないとは思うけれど、未来の自分に向かって書いた。話しかけてきた関西人のことを忘れたくないから今僕はここに記している。