あるきかたがただしくない

あるきかたがただしくない

あるきかたがただしくない

発売してから一週間も経たずに買ったのに、帰省した際に実家に忘れてしまっていた。これは「週刊朝日」や「毎日新聞」で枡野さんが書いていたコラムを本にしたもので、自らの離婚についていつまでもひきずってそれを週刊誌に載せる男の本である。いや、それは間違いでいつまでもひきずっているのは彼の息子について、だ。本当にうざったくなるくらい毎週毎週書いているのに本を閉じる気にならないのは、枡野さんの心境の変化が感じられるのも勿論あるだろうけど、それを如実にしている上手さであると思う。ひとつひとつのコラムに「息子に会いたい」と書いているからいつまでも同じコトを書いていると感じるだけ。スポンジだけ同じでいろんなケーキを食べていると書けばわかってもらえるのかな。ケーキ好きには。
ここまで書いて、読んだ人には当たり前のことを書いてることに気づいた。うーん。未熟。
この本、“忘れてきた”よりも“置いてきた”気がするのは何度も何度も読み返したせいだ。とはいうものの今日また全部読んだ。また本出さないかな。枡野浩一氏の本は(絶版以外)ほとんど持ってるし全部読んだ。という微妙な書き方でしか書けないことを少し反省する。
<追記>
枡野さんは今CHINTAIのCMに加藤あいと二人で出ている歌人さんです。なんか、ほら短歌詠んでるCMあるじゃん! 秋田でやってないけど!