<青春18片道切符>

その言葉嘘だと思ってしまうのはアタシが言ったことがあるから
ページめくる手が止まるような違和感で何度も読んでる君の表情
ふと孤独を感じてしまって開くのはストラップだらけの携帯電話
答えつき間違い探しみたいにはこの違和感はぬぐえないみたい
本気でも冗談でもある独特の無邪気な笑顔で殺してほしい
コーヒーの苦味ばかりが舌につきじだんだ踏んでる君との会話
古い靴なのになぜだか靴擦れでなんか学校行きたくないな
追いかけて追いかけてまだ見えなくて振り返ったら遠くにいた君
頬づえをついてる君を愛しいと思う自分が今は愛しい
君が今どっちを向いているのかもベクトルで求められたらいいのに
愛は愛にはならずとも哀となり愛されずとも愛していける
サヨナラでゲームセットなことくらいわかってる、ただ……「帰りたくない。」
ぽっかりとどーなつみたいぼくのむね 恋ってじつははめこみしきだ
悲しみという名の鈍器を振りかざしうつむく君に脅されている
悲しくて口を大きく開けたままあくびを待ってたような一日
夕闇の帰路には魔物が棲んでいてドレッドの君に惚れそうになる
手を握り痛む深爪で目を覚ます ほんとを言えずじまいの夜に
重苦しい渋滞の中で気づいたよアタシを見ない横顔が好き
君へ続く道が一方通行でゴールを見ながら遭難してる
秒ごとにずれてくような二人なら一億年後くらいにはまるさ
君からの愛がほしくて手探りで自分の記憶かきまわしてる
折った鉛筆がつながらないと知り「むしゃくしゃしてやった」がこだまする
楽しいから生きる時代はもう過ぎてただ死ねないから生き延びている
君からの愛を感じる僕の前ではこんこんと悪態つくこと
その笑顔誰に向けたか知らないが俺が応えてあげなきゃダメだ
どこまでも追いかけてくる月でさえ裏側で俺を嫌ってるんだ
本当に大事な過去は僕の口を通せないほど酸っぱくなって